死刑場図面「不開示」支持 東京地裁判決

http://www.asahi.com/national/update/0119/TKY200801180397.html

判決は、図面を航空写真などと組み合わせれば「内部構造に加えて、死刑場建物の位置関係までをもほぼ正確に特定できる」と指摘。開示されると「建物内に侵入したり、襲撃したりするために最適な方法を知ることができ、建物内で混乱を引き起こすなどして死刑執行を妨害しようとする者に、適切な手法を知るための資料を提供することになる」と述べ、不開示には「相当の理由がある」と結論づけた。

隕石が落ちてきて当たる、ということよりは、確率は若干高いかもしれませんが、日本において、拘置所の中にまで何者かが侵入、襲撃し、建物内で混乱を引き起こして死刑執行を妨害する、ということが起きる可能性は、極めて低く、ゼロに限りなく近い可能性しかないでしょう。特殊作戦に習熟した、完全武装の1個中隊くらいが、航空戦力の支援も受けつつ、犠牲を省みず拘置所内に突入する、といったくらいのことをしないと、とても無理だと思いますが(ゴルゴ13なら1人でやり遂げられるかもしれませんが)、そこまでして死刑執行を妨害する、ということを、どこの誰がやるというのでしょうか。この論法が許されるなら、情報開示を請求しても、「もしかしたら」「万が一」などと、あり得ないが、絶対にないとまでは言い切れない可能性を持ち出され、次々と不開示にされる、ということが起きかねないでしょう。
あり得ないとしか考えられない理由を挙げて、不開示に「相当な理由がある」というのは、やはり、おかしな判決である、というのが率直な印象ですね。