井上元死刑囚「こんなことになるとは…」

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180711-00000083-nnn-soci

井上元死刑囚は6日、大阪拘置所で死刑が執行された。関係者によると、井上元死刑囚は死刑執行の直前に、「お父さんお母さんありがとうございました。心配しないで」と両親への言葉を残した上で、「こんなことになるとは思っていなかった」と話したという。そして、その後、落ち着いた様子で刑場に向かったという。

私は、平成7年4月から平成8年7月まで、東京地検公安部に在籍して、オウム真理教関連事件の捜査に従事し、その間、様々な事件を担当しましたし、直接担当していない事件の供述調書も随分と読みました。宗教の名の下に、何ら落ち度のない人であっても、子供まで無慈悲に殺害して正当化する、無差別テロを平然と敢行する、そのような行為は厳罰に処されて当然だと思いますし、彼らがやったことに対して、死刑という刑罰が重すぎるとも、正直に言って感じられません。
ただ、死刑というのは人の命を奪う究極の刑罰であり、死刑執行により誰かがハッピーになるようなことでもなく、死刑執行により人の命が失われることには気が重いものがあります。死刑囚の中には、自らの罪と向き合い反省を深め、そういう状態の人物への死刑執行に躊躇を感じるようなことが起きることもあり、井上元死刑囚の、上記のような最期の様子を知って、そういう気持ちを持ちました。
ただ、死刑制度が存置されている現行法制の下においては、死刑存廃の議論は必要ですが、確定した死刑判決の執行は、慎重でありつつも粛々と進めざるを得ないでしょう。
命の重さということを、今後も噛み締めていきたいと改めて感じました。