公証人

コメント欄での、公証人についてのご質問について。
私の場合、公証人になりたい、と思ったことは、一度もないですね。収入が多い(特に大都市の、立地条件が良いところ)のは、よく知っていますが、収入を基準に、現在の職(法曹)を選んだわけでもなく、なりたい、やってみたいと思ったことは全然ありません。
幸いにして司法試験に合格でき、法曹の端くれになれたので、法曹として、可能な限り、いろいろなことを経験しつつ、社会にも貢献したいというのが、今の気持ちでしょうか。もちろん、公証人という仕事の重要性は認識しており、軽んじているわけではありません。
現在の公証人制度について、あれこれとブログで言っていますが、裁判官や検察官を退官後、公証人になって、安定した収入を得て平穏な老後を送りたい、という人の気持ちもわかりますし、公証人の供給源として、そういったルートが存在するのがいけない、とまで言っているわけではありません。現状が、あまりにも特定の供給源に独占されすぎていること、あまりにも高収入過ぎるのではないかという人がいること、国民のニーズに十分応えられていないのではないかという点(最近では、貸金業者による公正証書作成の際の公証人関与につき、公証人連合会会長が「自由と正義」で述べているのを読みましたが、あまりにも「ずれた」感覚に唖然としました)は、今後とも、幅広い方面で検討されるべきだと考えています。