鳩山発言 これで法相が務まるか

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/76389.html

鳩山邦夫法相の口からまた問題発言が飛び出した。被告全員の無罪が確定している鹿児島県の公選法違反事件について「冤罪(えんざい)と呼ぶべきではない」と語ったのだ。

法相がなすべきは言葉の定義をもてあそぶことでなく、捜査側の責任を明確にし、事件の再発防止策を確立することではないか。検察幹部の前で冤罪を否定するなど理解に苦しむ。

この事件で、そもそもおかしいと思うのは、これだけでたらめな捜査、でたらめな訴訟追行が行われたにもかかわらず、検察、警察の枢要な地位にいた者で、きちんと責任をとった者がいないことです。
私が、無罪事件の後に聞いた話では、捜査当時の鹿児島地検検事正は、既に退官し、どこかで、おもしろおかしく公証人をやっているようですが、これだけの大失態を引き起こした張本人、最高責任者であった上、検察庁からのあてがい扶持でしかない公証人の職など、潔く辞すべきでしょう。おめおめと公証人を続けている、その神経を疑います。そもそも、そういった無責任な人間であったからこそ、この事件に対する適切な指揮もできなかったと言えるように思います。
当時の次席検事、起訴した主任検事が、その職を辞した、という話も聞きませんが、まだ検察庁の片隅にでも籍を置いているのであれば、速やかに辞職すべきでしょう。警察についても同様であり、末端の捜査官はともかく、捜査の責任ある立場にいた人々は、国民が納得できるような責任の取り方を、それとわかる形ですべきでしょう。
上記のような鳩山発言がたちが悪いのは、そういった取るべき責任も取らせないまま放置し、それを棚に上げ、これは冤罪ではない、などと無責任にも放言していることであり、発言を取り消し謝罪して済ませることができる問題ではないと思います。