ネットで先鋭化する“境界知能” 障害とは診断されない“はざま”の生きづらさ 「レッテル貼りに使われると検査や支援の検討困難に」専門家は危惧

ネットで先鋭化する“境界知能” 障害とは診断されない“はざま”の生きづらさ 「レッテル貼りに使われると検査や支援の検討困難に」専門家は危惧(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

 境界知能の特徴は「注意」「記憶」「言語理解」「知覚」「推論・判断」の5つの認知機能に現れる。勉強ができないとやる気がないと勘違いされたり、状況が読めずに対人関係で失敗してしまうことがある。

昔、ある地方検察庁で勤務していた時、女性被疑者による殺人未遂事件の捜査を担当したことがあり、その被疑者がこの境界知能でした。交際していた男性に刃物で切りつけたという事件だったと思います。簡易鑑定を行ったところ、鑑定医が、境界知能だが家族に支えられて問題なく過ごしていたのが、男性との交際の中でそういう環境を失い追い詰められて犯行に及んだのだろうといった意見を述べていて、殺意を認定することも可能な事件でしたが、上司とも協議し、情状面も汲んで敢えて傷害罪で起訴し、確か執行猶予付きの有罪判決になった思います。

持って生まれたものですから、そういった境界知能の人々も生きやすい、暮らしやすい社会を築いていくことが重要でしょう。