「スマホ脳」

 

スマホ脳(新潮新書)

スマホ脳(新潮新書)

 

 かなり売れているようですが、おもしろそうなのでKindleで落として読んでみました。

こうした脳科学については、全くの素人なので、書いてあることが正しいとも正しくないとも、何とも言えないのですが、人間が太古の昔から狩猟採集生活を続ける中で、獲物を仕留めた利、外敵から身を守ったり、仲間内の紛争を勝ち抜いたりするために脳が最適化され、そういう特性が今なお脳を形作っている、という主張には、わかりやすく共感を覚えるものがありました。そういった脳の特性に、スマートフォンタブレットを使うことがマッチしていない、というのも、なんとなく、そうなのかなー、と思わせるものがあり、そういう説得力がこの本の売れ行きにつながっているのかもしれません。

確かにそうかも、と思ったのは、子供が、文字を紙に書くことで、手を使って認識して知識化する、デジタルのペン書きでは、そういう効果が出ない、といったことで、自分自身、昔、漢字や英単語を手で描いて覚えていた記憶があって、そういう体験からも、物事によってはペーパーレス化も考えものではないかと感じるものがありました。

統計的に、スマートフォンタブレットの使用時間が長すぎると、心身の不調につながりやすいことは事実のようであり、適度に運動したりそれ以外のことをしたりしながら、程々に使うことの必要性を感じました。

すべて鵜呑みにするのもどうかと思いますが、なかなか参考になることが書いてあり、スマートフォンタブレットの使用がますます頻繁になるであろう現代において、読むべき一冊という印象を受けました。