映画「戦場にかける橋」

戦争映画の歴史的名作で(アカデミー賞作品賞受賞)、第二次世界大戦中に、タイとビルマ(現ミャンマー)を結んでいた泰緬鉄道中の鉄橋を、日本軍が捕虜を使って作る様子(捕虜に対する過酷な取り扱いや捕虜の抵抗、両者の確執)や完成へ向けての動きを阻止しようとする連合軍の動きなどが描かれていて、以前から一度はきっちりと観ておきかったのをDVDで観ることができ、その意味では満足できました。1957年公開にしては、作品の色彩が鮮やかで、その点も意外感とともに楽しめました。日本軍関係者は、こうした捕虜に対する取り扱いを、戦後、B・C級戦犯として問われ、無実であるのに有罪とされたり過酷すぎる重刑を科されたりしたケースがかなりありますが、そういった歴史も念頭に置きつつ観ると、複雑な気持ちにさせられるものもありました。
かなり前の映画でありやむを得ないのですが、今の視点で見ると、もっとメリハリのついた描き方をしてほしかった気がしますが(日本軍の収容所長と捕虜の確執が延々と続き作品全体で160分余りという長さになっています)、捕虜らの心理描写など、さすがにアカデミー賞作品賞受賞作品と思わせるものもあり、観ておいて良かったと思いました。