http://www.daily.co.jp/society/main/2014/07/16/0007151406.shtml
検事正は7月に入って開いた女性職員らとの酒席で、セクハラ行為をしたという。法務・検察当局の調査に「泥酔していて覚えていない」と話している。
昨夜、午後9時からのNHKニュース9を見ていたところ、このニュースが流れ、驚きました。
この検事正は、私が平成元年に検事に任官した当時、確か東京地検公判部に在籍していて、私より6期上ですから、若手から中堅になりかけたくらいでばりばりと仕事をしていた人、という印象があります。その後、一緒に仕事をする機会はなく、飲み会の席で何度か話したことがある程度でしたが、検察庁内では平均以上の評価(仕事でも人としても)を受けていたはずで、それは、現在の任地が検事正として3箇所目、というところにも現れているでしょう。元々、酒癖、女癖が悪い、といった人は、そもそも検事正にはなれないものです。
その人が、なぜこんなことを、というのが、よくわからないのですが、完璧な人間はいませんから、酒を飲み過ぎて(ただ、検事正が「泥酔していて覚えていない」というのはいかにも情けないと思いますが)日頃はやらないようなことをついやってしまった、ということなのかもしれません。
静岡地検検事正は、通常、そこで「上がり」のポストで、勇退して公証人になる、というのがよくあるパターンだと思います。しかし、セクハラで処分、ということになれば少なくとも引責辞職は避けられないでしょうし、そういう経緯で退職した人を公証人にはできないと思いますから、57歳という、検事の定年(63歳)はまだ先で、検事正が勇退することが多い年齢(60歳程度)までもまだ間があり、という状況で、おそらく、老後の生活設計がかなり変わってくるのではないかと、他人事ながら思います。平々凡々と堅実に勤め上げれば何ら問題はなかったのにと、まったく知らない人ではないだけに、なぜこんなことに、という気はしますね。
酒は飲んでも飲まれるな、ということでもあるでしょう。私は飲まれるほど飲めないのですが、今後も注意したいと思います。