民事調停、紛争複雑化 通じぬ「まあまあ」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130803/trl13080302080001-n1.htm

背景には取引の多様化で複雑な紛争が増えたことに加え、当事者がインターネットなどで法律知識を得ることができるようになり、さまざまな主張を展開するようになったことなどが影響しているとみられる。最高裁関係者は「『まあまあ調停』や『折半調停』では納得しなくなっている」と変化を指摘する。

最高裁関係者は「運用改善で利用者の納得感を高め、調停の利用促進にもつなげたい」としている。

調停には、たまにしか行かないのですが、最近、経験した民事調停(取引に絡む紛争でそれなりに経緯、事情がある)では、最終的に不調に終わる過程で、こちらが、取引の実態、ポイントを主張しているのに、調停委員は、こちらが譲らないのが悪い、といった目でしか見ていなくて、こういうレベルでは、犬が猫をかんだとか、そういう紛争は扱えても、複雑さや特殊性がある紛争は無理だろうなと率直に感じましたね。
裁判所から解決策を積極的に提示もする方向へ転換、ということですが、そういうことをするには、紛争のポイントをうまく捉えて、当事者双方が、確かにその辺が落としどころだと感じるようなものを提示する必要があり、調停の機能自体、関わる関係者自体が、かなりレベルアップしないと難しいのではないかと思います。それが、すぐに可能とは考えられず、記事にあるような「運用改善」には、数年、十数年といった時間がかかるでしょう。