エアコン不使用は危険…熱中症死者、都内11人

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130712-OYT1T00637.htm?from=popin

屋外で倒れた1人を除き、7人はエアコンがないか、使用していなかったという。

かつて、エアコンは「贅沢品」でしたね。私の実家に初めてエアコンが取り付けられたのは、私が小学校低学年ころですから1970年代の前半ですが、今のように「1部屋に1台」ではなく、「一家に1台」状態で、価格も、確か30万円くらいしたような話を親から聞いた記憶があります。文字通り贅沢品でした。私自身、その後、浪人生活で寮暮らしをして、大学に入り4年間、ぼろアパートで暮らしましたが、エアコンはずっとなくて、夏は扇風機だけでしのいでいました。特に、大学時代は7月、8月が暑く、窓を全開していても暑くてたまらず、それが、午前零時を過ぎると、すーっと気温が下がってくるので、不思議なものだと感心したりしていました。それでもエアコンをつけようという発想はなく、「贅沢品」という意識はかなり強くありました。
最近は、工事費込みでも5万円程度出せば、新品で性能の良いエアコンが取り付けられ、贅沢品、という感じではなくなりましたが、かつてのエアコンのイメージで、今なお贅沢品と意識して、取り付けなかったり、取り付けても使うことに気が引けている老齢者は多いのではないかと、自分の経験に照らしても推測されます。
日本の夏は、気温が高いところでは、赤道付近で暮らす人々が驚くほど高温になってしまっていて、エアコンなしではしのげないレベルに達していると同時に、エアコンがかつてよりかなり安くなっているのも事実です。固定観念は捨て、生き延びるための手段として、エアコンを導入し、既に導入していれば躊躇なく使って、このような死を遂げないようにしたいものです。