読売記者、取材メモを誤送信 諭旨退職処分に

http://www.asahi.com/national/update/0814/SEB201208140004.html

男性記者は7月20日夜、捜査関係者への取材内容を、朝日新聞を含む福岡司法記者会加盟の計13社の記者にメールで送信した。警部補が捜査情報を漏らして金を受け取った疑いがあることを捜査関係者が認めた内容で、関係者の所属部署とみられる言葉も書かれていた。同僚記者や上司に伝えようとして、宛先を誤って送ったらしい。

こういったメールでの事故は、時々、発生していますが、上記の記事にあるものはかなり深刻ですね。「この取材メモは送信先以外にも広がり、一部のインターネットのサイトにも掲載された。」とあって、誤送信が判明した後に送信元から消去を求めたはずですが、一旦、こういった経緯で出てしまった情報は、取り返しがつかないということがよくわかります。時々、メールのフッター部分にこのメールが誤送信されていたらどうたらこうたらと、長たらしい注意書きをつけて送られてくる場合がありますが、ああいったことを書いていても単なる気休め(というか自己満足)でしかない、ということを改めて感じます。メールの操作に慣れていても、こううした事故は起こす場合がありますから、怖いものがあります。
特に重要な情報は、自分なりに取り扱いのルールを決め、自分なりにチェックポイントを設定して、外部の第三者には漏れ出さないようにするなど、対策を徹底するしかないでしょう。取材メモ、といった取扱い要注意の情報は、少なくともパスワードを設定してメールで送るとか、オンラインストレージを利用し限定された関係者しか見られないように設定しておく、といった措置が講じられておくべきだったと思います。気をつけたいですね。
記者は諭旨退職処分になったということで、やってしまったことは重大ではありますが、故意の破廉恥な行為というわけではなく、今後の仕事で挽回することもできない処分は、いささか重過ぎるのではないか、というのが私の率直な印象です。