海老蔵殴った男はどこに…詳細つかめない警視庁「互いが加害者の可能性」も

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20101208005.html

関係者らによると、男やその知人らは「そもそも酒に酔った海老蔵さんが乱暴な態度を取っていた」といった主張をしているという。11階の飲食店内では、海老蔵とは別人の血痕も確認されている。

双方の説明は食い違っており、核心部分は依然不明だ。警視庁幹部は「お互いが加害者という可能性もあるかもしれない。両方から詳しく聴取しなければ分からない部分が多い」としている。

先ほど、この件で、午前7時過ぎから、フジテレビの「めざましテレビ」に生出演していました。
昨夜の会見で、海老蔵氏は、自分は被害者であるということを強調していましたが、トラブルの過程で、逆に相手に対して暴行に及んでいるという可能性は、報道を見る限り完全には排斥できないでしょう。警察としても、今後の捜査で、そういった可能性も視野に入れてよく調べることになると思われ、上記の警視庁幹部のコメントも、そういった点を言っているものでしょう。
昨夜の会見について、先ほど、番組中でもコメントしましたが、失敗したとは言えないものの、成功した会見とは言えなかったという印象を、私は受けました。捜査中なので答えられない、という、どこかの国の法務大臣のような発言が連発されていましたが、そうであれば、質問の受け方にもっと工夫しないと、質問から逃げている、避けているという印象を強く与えてしまうことになってしまいます。こういった場に弁護士を同席させるかは、なかなか悩ましいものですが、被害者なのになぜ弁護士が?という素朴な疑問を生じさせた面はあったと思われ、ガードされ重く仰々しい中で「語らせられている」という印象も与えてしまった面もあると思います。やり方としては、例えば、先に、弁護士のほうで(同席している以上)、現時点で、捜査に支障がない範囲で説明するとこういう状況でした、と整理して説明し、その後、事件の具体的な事実関係以外のことについて本人が質問を受けるという方法もあったのではないかと思います。この種の会見は、なかなか難しいものですが、成功しなかった例として、今後の参考にすべき部分は少なくないと感じます。
世の中で、いろいろなことが起こり、その関係で、テレビにも出してもらうこともあり、自分としてもいろいろな経験ができ勉強になりますね。

追記:

先程、J-CASTニュースの電話取材を受けたのですが、素早く記事になっていましたね。

海老蔵が連発した「捜査中」 都合の悪いことを言い逃れ?
http://www.j-cast.com/2010/12/08082991.html?p=all

落合弁護士は、取材に対し、次のように指摘する。
「記者会見では、当然質問が出るのですから、ある程度それに答えないといけません。受け答えがちぐはぐになりますし、国民も見ていて、都合の悪いことを隠しているとネガティブに考えがちになりますね。それに、伝統芸人としての説明責任というものが、要請として当然あると思います」

市川海老蔵さんが会見で答えるべきこととして、落合洋司弁護士は、基本的な事実関係を挙げる。
「トラブルになった原因をどう考えるかや、自分がどんな暴行を受けたのか、自らが手を出したのかどうか、といった点です。報道を通じて国民が知っていることは、少なくともきちんと説明するべきでしょう。弁護士がおられるので、先に海老蔵さんから聞き取りをして、ここまで言えるということを決めておくべきでした」
落合弁護士はブログでは、1つの方法として、弁護士が事実関係を先に説明し、その後にそれ以外のことについて本人が答える工夫の余地があったとしている。
もっとも、事件について深く立ち入って細かく説明することは、捜査に支障が出るとみており、バランスを考えるべきだったと言う。

弁護士が、こういった状況に関わることは、多くはありませんがあり得ることで、私自身も、この種の記者会見に同席したことがあります。対応には微妙さが伴いやすく、なかなか難しくて、これが正解というものは見出しにくいものです。
本を読めばわかるものではなく、その意味でも、今回の海老蔵会見は、貴重な実例であり、私自身としても、今後、大いに参考にさせてもらうことになるでしょう。