1鑑定入院命令が発せられた後に鑑定入院の必要がなくなったことなどの事情と「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」72条1項の鑑定入院命令取消し請求の理由2裁判所が職権で鑑定入院命令を取り消すことの可否(最高裁第三小法廷平成21年8月7日決定・判例時報2097号161頁)

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090811092337.pdf

鑑定入院命令が発せられた後に鑑定入院の必要がなくなったことなどの事情は,法72条1項の鑑定入院命令取消し請求の理由には当たらないものの,裁判所は,鑑定人の意見を聴くなどして鑑定入院命令が発せられた後に法による医療を受けさせる必要が明らかにないことが判明したときなど,鑑定入院の必要がないと判断した場合には,職権で鑑定入院命令を取り消すことができ,対象者,保護者又は付添人は,その職権発動を促すことができるものと解するのが相当である。

医療観察法の鑑定入院命令には、職権による取消しに関する規定がない、とのことで、事後に入院の必要性がなくなった場合が取消し請求の理由にはならないことによる間隙を埋めるべく、上記のような最高裁の判断が示された、ということでしょう。
この判例も、付添人になった場合は、活用を検討すべきものでしょう。

追記:

判例評論650号47頁(判例時報2175号161頁)飯野海彦