「Chrome OS」か「Android」か--グーグルが進める2つの異なるアプローチ

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しかし、簡単に言ってしまえば、Googleは異なる環境には異なるツールを提供しているということだ。AndroidChrome OSは、同じハードウェアの世界を目指している。
Google TV」を考えてみよう。「Atom」プロセッサと、巨大なスクリーン、信頼性の高い家庭用ブロードバンド接続があるなら、Chrome OSを搭載してはどうか。また、タブレットに最適なOSは何だろうか。ハードウェアパートナーなら、Googleの優先事項のうちどれを選ぶべきだろうか。
もう1つの複雑な点はアプリケーションストアだ。Android用ゲームを「Android Market」で購入したユーザーは、「Chrome Web Store」でも再度購入する必要があるのだろうか。「Angry Birds」は両方で売られており、ほかのアプリもこの分断を乗り越えるとみていいだろう。
最後に、開発者の問題がある。Googleは、互換性のない2つの独立したエコシステムに対して普及活動をしなければならない。開発ツールもそれぞれのために作る必要がある。

特に、最近、徐々に存在感を増しつつあるandroid3.XとChrome OSが、かなりの部分で競合してしまうのではないかと、私は感じていたのですが、改めて考えてみると、競合するものではなく、棲み分けることを目指しているのだろうという気がしてきました。Chrome OSは、あくまで、インターネット上で、従来はWindowsExplorerを使って処理してきたものを、徹底したクラウドという切り口で置き換えるものであり、android2.X、3.Xは、同じ基盤(特にクラウド)に立ちつつも、モバイルという別の切り口で推し進められようとしているもので、今後は、それぞれが別個独立のものとして存在しつつも、例えばアプリによっては双方で互換性を持たせて場面に応じて使えるなど、連携し便利に使い分けられる、といったことを、おそらく目指しているのではないかと思います。
その意味で、Chrome OSは、andoroidと並び、Googleが目指すものを具現化したものとして、こういった分野に興味を持つ者としては、飛びついても入手して使ってみる必要があるものではないかという気がしています。