初代「iPhone」の発売から4年--当時の予測を振り返る

http://japan.cnet.com/news/commentary/35004710/

iPhoneの登場と成功を振り返って、それがどのような方法で非常にうまくいったのかを知るのは簡単だ。Appleは、「iPod」で用いたのと同じ手法で、ある製品カテゴリーに狙いを定め、独自のハードウェアとソフトウェアを作りだし、最終的に追加のサービスや機能と一緒に販売した。その何よりの証拠が「App Store」だろう。App Storeは当初、Appleのモバイルデバイス向けのサービスだったが、後に「Mac App Store」として、同社のコンピュータを対象とするようになった。
しかし、初代iPhoneが発表された当時、まだ店頭に並ばないうちから、iPhoneは失敗だという意見が多くあった。問題だったのは、価格やハードウェア、機能セット、さらにはAppleがどの通信事業者と組むかといったことだ。しかし何よりも疑問視されていたのは、同社がそうした変化に富んだ新しい分野に進出し、成功できるかどうかだった。

最初の発売当時のことを思い起こしてみると、全体として、期待しつつも懐疑的な見方が強かったという印象があります。司馬遼太郎の「世に棲む日日」の、高杉晋作功山寺で約80名にしか過ぎない同志と決起するクライマックスシーンで、司馬遼太郎は、高杉晋作だけに未来が見えていた、としていますが、4年前のアップルやスティーブ・ジョブズは、正にそのような状態であったと言っても過言ではなさそうです。
私自身も、日本でiPhoneが発売されてから、ずっと今まで使い続けていますが、通信機能(3G、wifi)を押さえた上で、インターネットにいつでもどこでもアクセスでき、楽曲、映像等のコンテンツも手軽に楽しめ、アプリを使って生活をより豊かにすることができるという、現代を生きる人間の欲望を巧みに満たす、各機能のバランスが良い(このバランスの良さが、androidがまだ及んでいないところですが)端末になっていて、よく売れているのも当然、という気がします。
遅れをとってしまった日系のメーカーにも、奮起してほしいものです。