【きょうは何の日】乃木希典夫妻が「殉死」

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080913/trd0809130344001-n1.htm

乃木といえば、日露戦争で指揮を執った旅順攻略戦があまりにも有名だが、司令官としての評価は分かれている。戦後の明治40(1907)年には、学習院院長に就任、後の昭和天皇の教育にもあたった。

殉死 (文春文庫)

殉死 (文春文庫)

は、かなり前に読んだことがありますが、その印象で言うと、司令官としての能力は低いものの、教育者としては卓越したものがあり、早い時期から後者のコースを歩むべき人物であったのではないか、という気がします。昭和天皇が、晩年まで、諸事、非常に質素で贅沢を嫌っていたのも、乃木学習院長の薫陶を受けたことによるものが大きいのではないかと思います。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」でも旅順攻略戦の場面が出てきますが、多くの将兵が無駄に死んで行くことに、怒りを覚えつつ読んだことが思い出されます。「関ヶ原」でもそうですが、司馬遼太郎は、自らが従軍経験を有するだけに、戦闘、合戦シーンを描くのが非常に巧みであった、と思います。