前に、紙の書籍で買っていたものを、まだ読めていなかったと思っていたところ、オーディブルで見つけて、通しで聴いてみました。
単に巨人軍を語るのではなく、巨人軍に対する著者の見方を述べつつ、いわゆる野村野球論を展開する内容で、著者の野球論、野球哲学を知るものにとっては既知のものが多いものの、巨人軍というものを通じて語られることで、より具体的でわかりやすく感じられました。
私自身が今となっては古い昭和人間だからかもしれませんが、単に強くて勝てば良いというのではなく、人として正しくあることを目指し、その上に勝利を勝ち得ていく、常にデータに基づいて考え、行動していくという野村野球、野村哲学には強く共感を覚えるものがあります。過度な精神論は良くないと思いますが、ギリギリのところで物事を左右するのは、やはり人の心、精神であり、それを抜きにしては語れないものがあると、本書を通じて改めて感じるものがありました。
