http://www.asahi.com/national/update/0608/TKY200706080001.html
戦時日誌によると、12月8日(日本時間)の攻撃前の機動部隊の通信手段は、直前の偵察時の1回以外はすべて発光か手旗を意味する「信号」と記述され、無線・電波の発信を意味する「無電」との記述はなかった。戦後の飛行隊長の証言では、同月2日に一時行方不明となった潜水艦の捜索のために電波を発信したとの説もあったが、これについても「信号」と記述されていた。攻撃成功の原因として「機動部隊電波戦闘管制(無線封止)ノ適切ナル実施ハ敵ニ我ガ行動ヲ偵知セシムル隙ヲ与ヘズ」と記述している。
無線封止の実施はこれまでも多数説として扱われてきたが、ルーズベルト大統領が事前に攻撃の日時、場所を察知していたとする「陰謀説」を唱える研究者が日米双方に一部おり、「南雲中将が無線封止を破って頻繁に電波を発信した」と主張していた。今回の文書はこの主張を覆す材料になりそうだ。
興味がない人は、何のことかよくわからないと思いますが、上記にような「陰謀説」につながるものとして、日本の機動部隊が無線を使ってしまった、という説がありました。わかりやすく言うと、
1 日本海軍機動部隊が無線を使ってしまい
2 それをアメリカ側が察知してルーズベルトも知っていたにもかかわらず
3 日本に先に攻撃させるため、敢えて素知らぬふりをし(陰謀)、攻撃後は、「だまし討ち」だと米国民を煽った
という説です。
上記の飛行隊長は淵田美津雄氏と思われますが、私が最近購入して読んでいる
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40ページにも、同氏が、上記のような発言をしたことが掲載されています。
記録に「ない」と書いてあるからといって、実際は「あった」ということもあり、これで論争に決着がつく、とまでは思えませんが、有力な資料になることは間違いないでしょう。