「悪意に満ちた捜査手法許せん」

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061123-OHT1T00092.htm

被告は、この日の最終意見陳述で「検察が示したシナリオは私の知る事実と全く違うもの。ありもしないマネーロンダリングや脱税などの情報をマスコミにリークして世論を形成するなど、悪意に満ちた捜査手法は今も信じがたい」と腹の中にため込んでいた思いをぶちまけた。

被告は「検察庁が風説を流布し、信用を毀損(きそん)するのは許される行為ではない」。滑舌は悪いながらも、怒りにまかせて一気にまくしたてた。

被告(39)も「私が過ちを犯したのは事実」としながらも「検察側の主張は、事実と大幅に乖離(かいり)している部分がかなりある」と検察側の捜査に強い不満をのぞかせた。

悪意があるかどうかはともかく、捜査を有利に進めるため、情報がほしいマスコミと連携して、特捜部が世論操作を図るということは、昔からささやかれていることですね。また、経済犯罪では、捜査機関が描いたストーリーに沿って、事件が「作り上げられて」行く面がかなりあって、当事者としては、ここは違う、こんなはずではない、といった思いが、強くする場合が多いものです。しかし、作り上げられた部分についても、それなりに証拠がついて行っているものですから、事件の筋自体に間違いがなければ、有罪になるのが通例です。
大切なことは、やはり、コンプライアンスということを徹底して、特捜部だけでなく捜査機関の捜査対象になるような立場にならない、ということでしょう(それが100パーセント徹底されると、私の仕事もなくなってしまいますが)。