テレビ大阪元幹部、1億7千万円着服

http://www.asahi.com/national/update/1113/OSK200611130074.html

幹部は99〜05年度、テレビ大阪の取引先十数社に対し、架空あるいは水増ししたソフト開発費や番組制作費などをテレビ大阪に請求するよう指示。業者から請求を受けたテレビ大阪に支払う必要のない1億7000万円を支出させていた。
取引先はこれらを、幹部が実質的に経営する実体のない会社の口座に入金。その後、幹部の個人口座に移し替えられたり、幹部が出入りしていたとみられる高級クラブの支払いに充てられたりしていたという。

背任罪での告訴が予定されているということですが、取引先と共謀の上での詐欺罪の成立(被害者はテレビ大阪)という構成も十分考えられるでしょう。むしろ、そのほうが実態に合っているのではないか、という印象を受けます。
ただ、詐欺構成をとると、背任構成以上に、取引先も不可分一体となった共犯になってしまいますから、テレビ大阪としては、敢えてそれを避けるために、背任で構成しているのかもしれません。
捜査機関が事件として立件し、関係者を逮捕したりする場合は、事件を筋を見て構成を決めますから、背任で告訴しても詐欺が認定され、取引先も共犯として取り調べを受けたり逮捕されたりする、ということはあり得ることだと思います。当分、関わった人々は、枕を高くしては眠れないかもしれませんね。