教材費ぼったくり大阪桐蔭1億円で飲食やブランド品

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大阪府私学・大学課などによると、大阪桐蔭中学・高校(生徒数約3100人)は毎年度当初、参考書の購入などに使う教材費を多めに集め、実費との差額を保護者に返金せず、学校法人の会計とは別の口座にプールしていた。口座にプールされた裏金は定期的に引き下ろされ、幹部職員の飲食代やブランド品購入、贈答品、塾関係者への接待費に充てられていた。

大阪桐蔭では昨秋、校内で実施した予備校の模擬試験の一部受験料を、学校法人の会計とは別の校長口座で管理していたことが判明。その詳細も分かった。テストを作った予備校側に支払う受験料のほか、生徒側から事務処理費として1人数百円を集金し、プール。事務処理費のうち数千万円は別口座に移され、このうち計約1000万円がさらに複数の幹部職員の個人口座に移されていた。府は「隠し口座に当たり、業務上横領に当たる可能性もある」として会計処理の詳しい説明を求めている。

今後、刑事事件化もする可能性があると思われますが、費消された金の性質、使途が明確に定められそれ以外の使い方が許されていなかったのかが、まず問題になるのではないかと思います。そこが肯定されれば、「別口座に移す」時点で、(業務上)横領罪が成立する可能性が高くなるでしょう。
必ずしも、そういった明確な使途が定められていないものの、学校のため、生徒のために使うべき性質の金であり、幹部職員に裁量の余地があったということであれば、横領罪よりもむしろ背任罪の成立を考えるべき、ということになってくる可能性が出てきます。幹部職員のブランド品購入は明らかにアウトだと思いますが、塾関係者への接待費になると、学校のためになる面も出てきて、裁量逸脱、背任になるか微妙さが出てくる余地もあります。金の性質との関係を見つつ、慎重に決する必要がありそうです。
と、いろいろな可能性があって、今後の刑事事件としての展開や立件の在り方が注目されます。