堀江被告から離反した胸の内 宮内被告が証言

http://www.asahi.com/national/update/0920/TKY200609200271.html

宮内前取締役の証言では、今年1月に東京地検特捜部の強制捜査を受けた直後は、全部自分のせいにして前社長を守ろうと思ったという。しかし、前社長が「おれは知らない」と言い出したことで不信感が生まれ、若い社員たちからも「全部本当のことを話したほうがいい」と説教されたという。
その後、間接的に、前社長が社員以外の「お付き合いしている方」を「かわいそう」と言っていると聞いたという。

私自身も、取り調べていた被疑者について似たような経験がありますが、重要な共犯者が否認から自白に転じ、決定的な供述をする場合、というのは、上記のような経緯をたどることが多いですね。
人間、余裕がある状況では、自らを飾りいろいろなもので覆い隠しつつ、良く見せることが可能ですが、ぎりぎりの極限状況では、真の人間性、その人の本質というものが露呈するものです。そういった本質的な人間性、といったものは、お金でどうこうできるような性質のものではなく、日頃からの地道な鍛錬、勉強、自省、思索、洞察、といったものを通してしか培えないものです。そういった地道な努力を、花開くかどうかもわからないまま、5年、10年、15年、20年と続け、ある時、予想を超えた状況下で花開くこともある(日の目を見ないこともある)というものだと思います。
お金で買えないものはない、というのが、いかに誤った認識であったか、ということを、堀江氏は、今、しみじみとかみしめているかもしれません。