横領ほう助で銀行次長逮捕 「個人流用分かっていた」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060508-00000192-kyodo-soci

容疑者から具体的に指示を受け口座の金を振り替えた。個人流用することは分かっていた」と供述。府警は銀行側も横領を黙認していた疑いもあるとみて調べている。

「中立的行為による幇助」が論じられる際、この種の事例がよく登場するように思います。
払い戻しや振替などを担当する銀行員としては、日常業務の中で、「不正な金ではないか」という認識が生じたとしても、いちいち「不正なお金じゃないですよね?」などと聞き回るわけにも行かず、怪しいと思っても、一種の「黙認」状態で応じる、ということは起こり得るでしょう。それを、いちいち「幇助」扱いされては、それはそれでたまらない、ということにもなると思います。
この被疑者の弁護人になった方は、そういった問題意識を持って臨むと、よりレベルの高い刑事弁護が行えるかもしれません。