2005年を振り返って(1・業務関係)

間もなく、2005年も終わりますが、自分自身について、まず業務関係を振り返ってみますと、今年は、人格権(名誉権、プライバシー権等)に関し、勉強したり相談を受けたりする機会が、さらに増えた年だったと思います。
人格権関係の裁判例は、判例誌などでかなり出ていますが、いろいろな相談を受ける中で、そういった裁判例だけでなく各種文献にあたる機会が増え、自分なりに勉強になった1年でした。人格権関係で申し立てられた仮処分について、債務者側で対応するということも何度かあり、概ね、所期の目的を達成することができるとともに、この種紛争について、さらに貴重な経験が積めたと思っています。
従来から相談を受けることが多かったインターネット利用に関する案件(なお、個人の方からのご相談は基本的にお受けしていません)については、今年も相当数を検討しています。
特に、今年は、テレビ放映された番組に関する、

放送と人権等権利に関する委員会(BRC)
http://www.bpo.gr.jp/brc/index.html

への、ある申立に関し、当事者の方からいろいろと相談を受け、主張や書面作成等について具体的にアドバイスする機会があり、こういった裁判外紛争解決を経験できたことも、非常に勉強になりました。
刑事事件については、元検事という経歴もあって、相談や依頼を受ける機会が依然として多く、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050803#1122997895

で言及した事件(告訴側の代理人として)が、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20051116#1132145865

実刑判決になったり、めったに受任しない児童ポルノの事件で、被疑者の身柄拘束を回避してもらい処分は罰金刑にとどめるなど、概ね、派手さはないものの着実に仕事をしたと言えるのではないか(自画自賛になってしまいますが)と感じています。
私の主な取り扱い分野は、本ブログの「プロフィール」にあるように、

1 刑事事件全般(被疑者・被告人弁護、告訴・告発、被害者保護等)
2 名誉毀損、プライバシー侵害等の人格権に関わる紛争
3 組織内の不祥事(横領・背任、情報漏洩等)
4 コンプライアンス法令遵守
5 インターネット上の各種紛争

ですが、特に上記の1、2、5については、上記の通り、今年は勉強、検討の機会が増え、来年も、さらに、その傾向が進むのではないかと予想しています。
来年も、上記のような各分野を中心にしつつ、積極的に業務に取り組みたいと考えています。