「警察庁長官 知られざる警察トップの仕事と素顔」

 

私は、司法修習を終了した後、11年余りは検事だったので、その間、警察官(キャリア、ノンキャリアを含め)と接する機会は膨大にありましたし、弁護士になってからも、刑事事件を通じて警察官と接する機会は継続してあって、私自身、警察については一般的な日本人よりもかなり知識があるほうと言えるでしょう。とは言え、警察内部に身を置いたことはなく、わからないことも多くて、こういう本は可能な限り、読むようにしています。

本書では、特に、警察庁長官経験者へのインタビューがおもしろく感じられました。辞めた後ということもあってか、割と率直に言っている印象があり、警察庁長官になるような人が、どういう考え方、認識、心構えでいるかをこういったインタビューで読む機会はなかなかないので、収穫でした。

全体としてわかりやすく書かれていて、警察に興味がある人の入門書的な読み方を含め、幅広くお勧めできる一冊です。