「ノルマは2日間でコメント200件」世界中で急拡大するニセ情報ビジネスの恐ろしい実態

「ノルマは2日間でコメント200件」世界中で急拡大するニセ情報ビジネスの恐ろしい実態(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

「ビジネス」として、ソーシャルメディアなどを使ったフェイクニュースや誹謗中傷などの工作を請け負う――そのような動きが国際的に広がっている。

 ソーシャルメディアを使った情報工作は、政治的な狙いとビジネス的な狙いが、車の両輪として駆動してきたことがわかる。

伝統的な「表現の自由」観は、思想の自由市場において自由な言論が切磋琢磨し、取捨選択されて優れた言論が支持される、というものでしょう。だからこそ、自由を阻害するものは極力、排除されるべきだ、ということになってきます。

一方、インターネットというものは、世界がインターネットで結ばれ情報が自在に流通し情報の発信、受容が容易になれば、すべての人々の利益が増進されるという性善説的な考え方に立脚しています。

しかし、現状で出現しているのは、金にものを言わせてインターネット上の虚偽情報を膨大に垂れ流し、思想の自由市場とはおよそ無縁な中で、人々の印象を操作していくという、歪んだ、おぞましいものです。

今後は、インターネットにおける性善説的なものを大きく見直し、情報を発信する際にはどこの誰が発信しているのか後からトレースできるようにする、といった思い切った手でも打たなければ、現状はますます悪化する可能性が高いでしょう。

代表制民主主義は、成人が平等に各人1票ずつ持ち、その投票結果により政治を動かすものですが、元々の各票が虚偽情報により操作された印象に基づいて投じられていくことで、あるべき政治を実現することも難しくなります。その意味で、民主主義の在り方も、現状のままで良いのかが、今後、大きく問題となっていく可能性があると私は感じています。