被害届は即時受理 重大不祥事続発、新たな対策通達 警察庁

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120809/crm12080914090007-n1.htm

こうした事態を踏まえ、警察庁は新たな対策として(1)被害相談については捜査部門でなく総務・警務などの管理部門で受け付け署長らが直接管理する(2)被害届は全件を即時に受理する(3)全国警察で不祥事データを共有し教訓として生かす−などについて早急に実施すべき施策とした。

被害届に関する上記のような取り扱いは、望ましいものではありますが、今後は、被害届が形式的に受理されても、捜査されずに放置される、というケースが増えるのではないかと危惧されます。捜査の内部事情を知っていると、これは筋が悪いから、立たないから、と判断されて、警察(警察だけでなく検察庁でも)のロッカーの中などで実質的に捨てられた状態になっている「事件」が山のようにあることが見えてくるもので、そうならないように、形式的に受理されるだけでなく、受理後も、処罰方向へ向けて動いて進むようになることが重要なのですが、一般の人々は、そういった事情はわかりませんから、受理、イコール積極的な捜査の開始、と考えがちです。決してそうではない、ということを知っていると、被害届全件受理といってもその後に思い切り放置されれば受理されないのと変わらない、などと、悲観的に見えてしまいます。
現場を知らない警察庁のエリート官僚が大声でかけ声をかけて、どこまで現場が動くか、ということでしょうね。