那智の滝「ご神体」侵入の登山家、熊野那智大社訪れ謝罪 丸刈りで“滝修行”も

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120725/crm12072511180006-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120725/crm12072511180006-n2.htm

「ふざけた態度で謝りに来たら、鉄拳制裁の可能性はありましたがね。ただ、今日の私たちがあるのは親やご先祖様があるからで、私たちを作ったのは神様。人間は失敗もするし、過ちも犯す。しかし、それらを反省せねばならない。本当のこと、正義は1つだと話しました。また、自然に対してもっと畏敬の念を持つべきだと、コンコンと小一時間、説教してやりました」

「いえいえ。その場で『もう2度としません』といった内容の文書を私が作成し、3人に母印を押してもらいました。私は皆さんと神様をつなぐことが仕事ですから、(当日)雨天の中、3人を連れて滝まで行き、その文書を神前に置き、冒涜(ぼうとく)したことを神にわびる神事を大声で行いました。3人は雨に打たれ、滝のしぶきも浴び、私の後ろで直立不動でおりました。その後、警察署へ向かわせました」

「3人は、自然の恵みに対する感謝の気持ちを忘れていた。自然があるから人間も生きているのです。『2度としません』といわれても、本当なのかと思ってしまいますが、『すみません。謝ります』というのなら、許してあげんといかんだろうと思う。これを機に、いい人になることを期待していますよ。刑事告訴はしません。今後の判断は警察に任せます」

宮司の対応が、いかにも宗教家らしいユニークなもので、また、教育的効果もあったものと認められる上、謝罪を受け入れさっぱりとした態度を取っているのが、とても爽やかで良いですね。「自然に対してもっと畏敬の念を持つべきだ」「自然の恵みに対する感謝の気持ちを忘れていた。自然があるから人間も生きているのです。」という言葉には、重く、噛み締めるべきものがあります。
この騒ぎを起こした3名には、自然や社会のルール、といったものへの謙虚な気持ちを持った上で、今後、これを糧に成長して、さらに活躍してもらいたいものだと思います。