崩壊・特捜検察:/3 ヤメ検と裏取引

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101004ddm041040159000c.html

ヤメ検は容疑者に事実関係を認めさせる。代わりに特捜部は捜査情報を流して保釈や求刑で便宜を図る」。ある特捜OBは「特捜」と「ヤメ検」による持ちつ持たれつの構図を、こう解説する。検事長などの経験者は「ボス」と呼ばれ、特捜事件の弁護依頼があると、傘下のヤメ検に仕事を振り分ける。現役とOBが一体の「特捜利権」との批判もある。

元検事による弁護手法にも、東京型と大阪型があって、東京型では、検事のほうがあまり乗って来ないこともあって、えげつないことはしないし、できない面がありますが、大阪型では、検事と元検事の弁護士が、狭い「関西検察」の強い絆で結ばれているだけに、ともすると、やりすぎ、暴走になるという傾向はあるでしょうね。それが被疑者、被告人の利益になる場合もありますが、気がつくと、被疑者、被告人が検察庁に売り渡されたような形になっていることもあり、物議を醸すケースも出てきます。
記事にある「傘下」というのは、確かに、現職当時の人間関係に影響されつつ、グループ化、系列化している人々はいて、弁護士としては後発でなかなか仕事に恵まれないのを、そういったグループ、系列に属することで何とかしのいでいるという例はあるようです。私は、そういったグループ、系列、利権とは無縁ですが、縁があれば、もっと活躍していたかもしれません(笑)。
弁護士の世界でも似たようなことが起きることがありますが、有名な元検事の弁護士に頼んだつもりになっていても、その人がしっかりとお金は抜いて、傘下の元検事に丸投げして、現役時代はぱっとせず弁護士に転じても鳴かず飛ばずという人がついてしまい、ということが起きる場合もあり、注意は必要でしょう。そういった話は、なかなか表には出てこないので、わかりにくいものではあります。