ヤメ検(再)

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20040804#p8

自分自身のことを、これだけ明け透けに言う人も珍しいと思いますが、参考になると思われますので再掲しておきます。
時々、誤解している人がいますが、日本の検察庁は、コネがあるから、本来できないことをやってくれたりするほど、デタラメでも恣意的でもありません。保釈を含め、ヤメ検にそういった面での期待をするのは、間違いです。
ライブドア事件でも、主任弁護人(私とは比べものにならないほど高名かつ有能なヤメ検)が自信満々に語っていましたが、蓋を開ければ堀江被告人は実刑判決でした。そんなものです。
ただ、内部の事情をある程度知っていると、具体的な場面の中で、どういった動きをすればより効果的なのか、現実的に期待できることは何か、といったことが、内部の事情を知らない弁護士よりはよくわかり、より適切に動くことによって望ましい効果が出せる場合もある、ということは言えると思います。
昔、検察庁にいた当時に内偵していたある事件で、ある事件関係者が、ある元高検検事長(在職中は人格者気取りできれい事を吹聴していた)に刑事弁護費用として5000万円を支払ったが実刑になり服役した、という資料があるのを目にしたことがありました。在職中は人格者気取りで振る舞っていながら、退職後は5000万円という法外な弁護料をふんだくるこの男の厚顔無恥さにもあきれましたが(何を吹聴して5000万円もふんだくったかも推測がつきますが)、元検事総長、元検事長等に法外な費用を支払っても、無理なものは無理(上記の事件も明らかな実刑事案でした)であり、そういったことは、よく覚えておく必要があるでしょう。