容疑者自殺 連続変死事件の真相は闇の中へ

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/12/13/kiji/K20121213004767010.html

容疑者の死で全容解明は困難となった。
核心が語られないまま事件の全貌は闇の中に入ってしまった。

元検事の落合洋司弁護士は「複数の容疑者が逮捕された事件。共謀が成り立つプロセスの説明が食い違った場合でも確認することすらできない」と指摘。

もう、かなり前になりますが、平成7年、8年当時、東京地検特捜部の捜査に」応援で駆りだされて、東京拘置所で、身柄になった被疑者の取調べをしていると、先輩検事のもとへ、時々、拘置所の職員がやってきて、取調べを受けている被疑者の様子を聞いていたので、その先輩検事に聞いたところ、その前に、拘置所内での自殺事故が複数あったので、拘置所側が、被疑者の様子を把握しておくために聞いてきている、と言っていたのが思い出されます。
被疑者が、特に、重要な被疑者が自殺する、ということになると、人命が失われるという取り返しがつかないことになるだけでなく、事件の真相解明が困難にもなりますから、自殺防止、ということは、捜査上、非常に重要なことです。現在、警察では、捜査と留置が分離されていますが、自殺防止のための情報共有は、分離ではなく、行われるべきだったもので、そういった共有がどこまでできていたかが気になりますし、報道によると、この被疑者は以前から死にたい、といったことを言っていたとのことで、監視体制をより厳重にすべきであったのではないか、ということも、疑問として感じます。
上記の記事で、私もコメントしているように、共犯事件で重要な被疑者から供述が得られなければ、真相解明は困難になってしまいます。この、警察の失態は、国民の警察に対する信頼をますます失墜させることにつながるでしょう。