「100%近く助けられた」=救命救急の専門医が証言―押尾被告、女性放置死

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100910-00000051-jij-soci

医師は「女性の容体が急変した状態で、普通ならば救急車を呼ぶ」と陳述。最初から薬物がMDMAと分かっていれば、治療には極めて有利だったとした。
女性がすぐに救急搬送され、医師の前で容体が急変した場合の救命可能性を問われると、「かなり高い確率で助けることができる。若い患者なので100%近く、9割方は助けることができる」と明言した。
女性の死亡時刻についても、「(容体急変から)数分で亡くなることは多分ない。どう考えても数十分はかかったと考えるのが妥当だ」と述べた。 

専門家の証言であり、おそらく、検察官としては立証の根幹に据えているものと思われますが、この証言により、客観的には十分な救命の余地があったことが立証できるものと思われます。その意味で、被告人、弁護人としては、かなり苦しい状況に追い込まれていると言えるでしょう。
今後、保護責任者遺棄致死罪の成立に疑問が生じることがあっても、重過失致死罪が成立する余地は十分にあり(そのような認定に、もし、なれば、予備的訴因の追加、という手続になるでしょう)、無罪、ということは考えにくい状況になっているということも言えるように思います。