約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100521-00000044-zdn_mkt-bus_all

この“口述”という言葉が、曲者なのである。常識的には「著者」(企業の経営者、芸能人、タレント、政治家、コンサルタント、医師、研究者など)がライターや編集者の取材に応じる形で答えていく。大体、1回の取材が通常2時間。それを5回ほどに分けて行うので、計10時間ほどの取材だ。それらを録音し、1つの話になるように構成し、1冊の本に仕上げていく。その期間は、早くて2カ月。長いときは半年を超えることもある。

確かに本を書いた経験のない人を著者にして書かせたところで、200ページにも及ぶその原稿がいつ仕上がるのか、分からない。これでは、いつどのような本を出すのかといったその出版社の「出版計画」が破たんする。そこで、締め切りを守れるライターが抜てきされる。
仮にベンチャーや中小企業の経営者、コンサルタントなどの著者が締め切りを守っても編集者は安心しない。彼らが書く文章は、ライターが書くところの「商業用日本語」とは程遠いからだ。

ビジネス書というものが仕上がって行く過程が紹介されていて興味深いものがありますが、書店で積み上がっている、見るからに下らなさそうなビジネス書の多くは、このようにお手軽に作られているんだろうな、という気はしますね。
お手軽に作られた、下らないビジネス書を、わざわざ金まで出して買うくらいであれば、その道の専門家が書いているブログでも読んでいるほうが、お金もかからず余程有益でしょう。
出版文化の衰退ということは、こういったところからも徐々に広がるのかもしれません。