ネット上に中傷、接続業者も発信者情報開示義務 最高裁

http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201004080417.html

争点は、掲示板を直接運営しておらず、書き込みを仲介するだけの携帯電話会社などの接続業者も、プロバイダー法で発信者情報の開示が義務づけられた対象になるかどうか。第一小法廷は「ネットでの情報発信はプロバイダーを利用するのが普通で、それ以外の業者は発信者の情報を把握していないことが多い」と指摘。開示を認めないと、被害者側の権利が救済できないとして、携帯電話会社も対象にあたると認めた。

問題点についての解説は、町村教授のブログが参考になります。

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2010/04/arret-b5f9.html

これは、以前から問題になっていたことであり、下級審では肯定する判決が複数出ていますが、なぜか最高裁の判断は示されておらず(プロバイダー側が上告までする例がなかったのかもしれません)、下級審の判断を追認したものではありますが、最高裁の判断が出たことについて、一定の意義はあるのではないかと思います。

追記:

判例時報2097号42頁(最判平成22年4月4日)