再審請求人により選任された弁護人が再審請求がされた事件の保管記録の閲覧を請求した場合、保管検察官は刑事確定訴訟記録法4条2項5号に当たるとしてその閲覧を不許可にできるか

最高裁第二小法廷平成21年9月29日決定ですが、判例時報2065号161頁以下に掲載されていました。
上記の問題点について、最高裁は、上記のような弁護人は、同法4条2項ただし書の「閲覧につき正当な理由があると認められる者」に該当するから、5号の事由(保管記録を閲覧させることが関係人の名誉又は生活の平穏を著しく害することとなるおそれがあると認められるとき)の有無にかかわらず保管検察官は保管記録を閲覧させなければならないという判断を示して、それに反する原裁判所の決定を取り消し、閲覧を命じています。
こういった場面は、再審請求の際には生じがちであり、その取扱いについて明確にしたという意味で、意義のある判例と言えるように思いました。