「宝塚音楽学校」を提訴 退学処分の取り消し求め

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091104-00000611-san-soci

訴状によると、女性は平成20年4月に入学したが、「学校の許可を受けずに取材に応じたことをきっかけにいじめを受けた」と主張。さらに「同級生らがコンビニで万引をしたなどの事実を捏造(ねつぞう)して同校に報告した」としている。同校は報告を受け同年11月、女性を退学処分とした。
女性は退学処分後、神戸地裁に仮処分命令を申し立て、同地裁は今年1月、退学処分を無効とする決定を下したが、同校は決定に従わずに同月、2回目の退学処分を通知。女性は再度同地裁に仮処分を申し立て、認められたが、退学処分が取り消されないため提訴に踏み切った。

仮処分決定の内容はよくわかりませんが、記事によると、2回にわたり裁判所で女性(債権者)の主張が認められたということであり、いくら音楽学校で歌ったり踊ったりするのに忙しいとはいえ、法治国家の中で存在する音楽学校である以上、裁判所の決定に従わないという対応には首をかしげざるを得ません。
不服があれば、仮処分決定には従った上、本案訴訟できちんと争うべきであり、それが法治国家における、「学校」と名のついた組織の社会的責任でもあるでしょう。
最近では、日教組の集会開催を一旦引き受けながら拒絶し仮処分決定にも従わなかったプリンスホテルの対応が強い批判を浴びたのが記憶に新しいところですが、裁判所の決定に従わない音楽学校出身者が歌ったり踊ったりするのを見ても楽しくない、という人も少なくないでしょう。
この学校のモットーは、清く正しく美しく、ということだそうですが、裁判所の決定に2回も従わない、清さ、正しさ、美しさというものがどこにあるのか、私には理解しにくいですね。