自殺、亡命、暗殺、投獄…歴代韓国大統領

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090523-00000576-san-int

今回のような退任後の自殺は初めてだが、初代の李承晩大統領は海外亡命、長期政権だった朴正煕大統領は暗殺、全斗煥盧泰愚大統領は逮捕・投獄、金泳三、金大中大統領は息子の逮捕・投獄…。
この背景には、南北分断が続くなかで対立が激しい政治状況などのほか、強力な大統領中心制からくる権力の集中度の高さや、相変わらずの血縁を中心にした家族主義・縁故主義などがあるように思える。

以前、

朴正煕、最後の一日―韓国の歴史を変えた銃声

朴正煕、最後の一日―韓国の歴史を変えた銃声

を読み、その感想を

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20061225#1167019104

と書いたことがありますが、暗殺未遂事件で妻を失い、息子は陸軍士官学校に入学して、孤独をかこちつつ暮らす姿が印象的で、上記の記事にあるような国情、カルチャーの中では、大統領職というものが平穏無事に務められないのも無理からぬ面があるように思います。日本のように、「象徴」として、不変不動の存在である天皇陛下がいて、その下で、麻生首相程度の首相をはじめ様々な凡庸な人物、組織等がごちゃごちゃとして存在する体制のほうが、良くも悪くも互いにけん制し合い、全部ではないにしても、膿も適度に出しながらだましだまし物事が進んで、ロクなことはないものの、今回の韓国前大統領自殺のような、悲劇的な破局は迎えずに済むのかもしれない、という気もします。