ネットバブルの崩壊(2000年)

某有名ブログで、2000年のネットバブル崩壊が話題の中で取り上げられていて懐かしさを感じました(懐かしいどころじゃなかった、という人もいると思いますが)。
その年、私は、8月末日付けで検察庁を辞め、翌9月1日付けでヤフー株式会社に入社しましたが、元々、株式とかネットバブルといったものに興味を感じていなかったので、当時、ヤフー株が1億円を超える値がつき話題にはなっていましたが、進路を考える上で、そういった事情が影響することはありませんでした。
入社後、ネットバブル崩壊のあおりを受け、ヤフー株は値をどんどん下げて行きましたが、私自身は、自分とは無縁なもの、という感覚が強かったものの、周囲で、創業期から働いている古参社員には、持ち株の値が下がって動揺した人もいたようで、利益を確定するため売却し大きなお金(億単位?)が入ると急速に勤労意欲が失われるのか、そういった人々が徐々に退職していったことが思い出されます。今頃、どこかで悠々自適の優雅な生活でも送っているのでしょうか。
振り返ると、1989年(平成元年)に社会に出た私は、日本におけるバブル崩壊、上記のようなネットバブル崩壊、そして昨年秋のリーマン・ショック後の未曽有の大不況(これも一種のバブル崩壊でしょう)と、20年の間に3度のバブル崩壊を経験したということになります。バブルやその崩壊に慣れている、とも言えるかもしれませんが、どのバブル崩壊の際も、バブルで潤うこともなかった反面、痛手を受けることもなく、恵まれずに来た分、勤労意欲も常に失うことなく現在に至っていて、今の私が持っているものの中で、持っていて良かったと思っているのは、健康、体力と、悪いながらもフルに使っている頭脳、ブログが毎日書ける程度の文章力、口頭によるものも含む表現力といったものかもしれません。
世の中の動きは上がりも下がりもし、また、人生は運不運にも左右されますが、そういった大きな変動に動かされない、流されない自分というものをどこかで保持しておいて、しぶとくサバイバルして行くということは、今後も重要かもしれません。