赤坂署爆破予告!草なぎ家宅捜索に「謝罪会見」要求

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090427-00000002-ykf-ent

不穏な爆破予告が書き込まれていたのは、インターネット上の百科事典サイト「ウィキペディア」。26日午後0時30分すぎ、皇室関連の解説を議論するページで突然、「Poeee」を名乗る人物が≪赤坂警察署に警告だ≫≪草なぎの自宅を家宅捜索したのはやりすぎだ。不適切な捜索を行ったことを記者会見開いた上認めなければ、赤坂署に手榴弾を投げつける≫などと、勝手な理屈を書き連ねた。
さらに、≪『YAHOOのJAPAN本社に放火しに行く』と同時に同署の警察官をダガーナイフで殉職させるのもありだ≫≪それらを犠牲にしたくなければ、殉職覚悟でかかってこい!! 記者会見開催の期限は今日の21時までだ。それまでなら待つ。この時間までに開かれなければ、明日15時にゲーム開始だ≫と、27日午後3時に犯行を開始することを宣言した。

今のところ、犯行は開始されていないようですが、こういったことをやっても誰のプラスにもならないし、最も困るのは書き込んだ本人、ということになる可能性が高く、同様のことをやろうと思っている人は、決して実行に移すべきではないと思いますね。
今回の赤坂警察署による逮捕に批判的な意見が強いことは理解できますが、深夜、付近の住民から警察へ苦情が出ている状況下、全裸の男性が意味不明のことを叫んでいて、警察官の指示にも従わなければ、放置はできず、何らかの対処は必要となります。
酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律では、

第3条 
1 警察官は、酩酊者が、道路、公園、駅、興行場、飲食店その他の公共の場所又は汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他の公共の乗物(以下「公共の場所又は乗物」という。)において、粗野又は乱暴な言動をしている場合において、当該酩酊者の言動、その酔いの程度及び周囲の状況等に照らして、本人のため、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当の理由があると認められるときは、とりあえず救護施設、警察所等の保護するのに適当な場所に、これを保護しなければならない。
2 前項の措置をとつた場合においては、警察官は、できるだけすみやかに、当該酩酊者の親族、知人その他の関係者(以下「親族等」という。)にこれを通知し、その者の引取方について必要な手配をしなければならない。
3 第1項の規定による保護は、責任ある親族等の引取りがない場合においては、24時間をこえない範囲内でその酔いをさますために必要な限度でなければならない。
4 警察官は、第1項の規定により保護をした者の氏名、住所、保護の理由、保護及び引渡しの時日並びに引渡先を毎週当該保護をした警察官の属する警察署所在地を管轄する簡易裁判所に通知しなければならない。

という規定があり、警察官が酩酊者を保護するという措置を講じることができますが、公然わいせつ罪による現行犯逮捕と、上記の規定による保護の、どちらを選択するかということになった場合、現場の警察官の合理的な判断、裁量に委ねられる部分は大きくならざるを得ず、その時点では、おそらく、身元、住居、仕事等についても直ちには判明しない状況にもあったと推測されますから、現行犯逮捕はやむをえなかったのではないかという印象は受けています。
また、自宅の捜索について、上記の犯行予告も含め、かなり批判的な意見が強いようですが、先日、

なぜ家宅捜索!赤坂署に草なぎファンの電話殺到
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090424#1240507607

で、

自宅を捜索した理由として考えられるのは、動機の解明、常習性の有無の確認、といったことでしょうね。
公然わいせつ事件で、自宅の捜索まで行う場合はそれほど多くないと思いますが、この種の犯罪は、一種の性癖に基づくことが多く、また、常習的に行われることも少なくないもので、自宅や勤務先等の捜索により、そういった事情に関係する証拠が押収できれば、ということで、赤坂警察署としても、慎重を期して行ったのではないかと思います。

とコメントしたような側面が、やはりあるのではないかと思われる上、警察としても、勾留はされず送検後の速やかな釈放が予想される中で、採尿や採血をしていたとしても、まだ正式な鑑定結果は得られておらず(逮捕中では無理でしょう)、尋常ではない酩酊状態から通常の飲酒以外の理由、原因があるかもしれないと考え、身柄がある間に捜索した、と見るのが自然ではないかと思います。そして、捜索の結果、押収すべき物がなかったということは、被疑者にとって、その点では身の証が立ったということでもあって、一概に被疑者にとって不利なことばかりとも言い難い面があります。
私が、これはいかがなものかと感じたのは、警察から出て(という場面であったと思いますが)車に乗り込む際の被疑者の姿を、マスコミの撮影にさらしていたことで、そういった恥ずかしい姿をさらしたりはせず衣服等をかぶせるなどして隠すといった配慮は、警察においてすべきであったのではないかと思いました。