検事に採用されるポイント

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検察庁出身者による一つの見方、ではありますね。
私は、平成12年4月に千葉地検に移る前、静岡地検に3年間いて、その間、司法修習生の指導をやっていて、司法修習生の評価もやっていました。今でも同様と思いますが、各司法修習生について、司法研修所の検察教官から実務修習地の指導担当検事に対し、評価とか指導にあたっての要望などが書面で送られてきていて、いろいろなことが書いてありましたが、実務修習中に見ていると、検察教官が言ってきていることではずれているな、と思うことも結構あって、たいして人を見る目のない者が司法研修所の検察教官になり、調子に乗って司法修習生の評価を好き勝手に行って、真の意味で適性のある人を呼び込めず、体育会系でおべんちゃらがうまくて主体性の欠けるくだらない人間が、検察教官の節穴のような目にかなって任官しているのではないか、と危惧していたものでした。
その後も検察庁にいれば、そういった危惧や懸念はますます強くなって、問題意識がどんどんふくらんだと思いますが、幸い、さっさと辞めてしまったので、そういうことは他人事になって考える理由も必要もなくなり、現在に至っています。
司法修習生が検事を目指すのは良いことで、採用されたら、私のように途中ではじき出されドロップアウトするようなことがないよう、長く頑張ってほしいと思いますが、採用基準自体が結構あやふやでいい加減なところもあるので、採用されなかったからといって落胆せず、別の道で頑張ってほしい、という気がします。

追記:

よく考えてみると、前期修習(実務修習前の、司法研修所における集合修習)はなくなったということなので、前期修習後に検察教官が実務修習指導担当者に送っていた、いわゆる「送り状」も、今はなくなったのかもしれないですね。修習期間も短くなり、以前よりも、適性の評価ということがますます難しくなっているでしょう。結局、成績が物を言う、ということになりがちなのかもしれませんが、学校秀才というものは「危機」に弱いものなので、危機的な状況にあってこそ存在価値を発揮すべき組織である検察庁の中で学校秀才がまん延して行くということは、あまり好ましいこととは思いにくいですね。