先ほど、司法修習同期のメーリングリスト経由で、田賀秀一弁護士(元東京弁護士会副会長)逝去の訃報を知りました。7月3日にお亡くなりになり、享年75歳であったとのことです。
私が、昭和62年に、司法研修所に入った当時、クラスの刑事弁護教官が田賀先生で、日大闘争の弁護経験を経た、エネルギッシュな語り口は、今なお、まざまざと思いだすことができます。
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田賀先生が教官であったのは、前期のみ(同年7月まで)でしたが、今でも覚えているのは、提出した起案に対し、「実務的センスが感じられない」と、厳しいコメントを付されて返されたことで、私にとって、そういった厳しい指摘は、司法修習を終了するまでも、その後しばらくも、思い起こしながら奮起する良い材料になったものでした。私が検察庁を辞め、東京弁護士会に入った当時、親切に、田賀先生の会派に入らないかと誘っていただきましたが、そういう活動をする気がなかったため辞退し、現在に至っていて、あの時、先生の誘いに応じていれば、もっと会ってお話しする機会があったのに、という思いが今はしています。
こうした、親しく指導していただいた方が、亡くなるのは寂しい限りですが、往時を偲びつつ、まだしばらくは頑張りたいと思いつつ、御冥福をお祈りします。