救援して被爆、原爆症と認定せず 大阪2次訴訟判決

http://www.asahi.com/national/update/0718/OSK200807180050.html

判決は「多数の被爆者との接触を通じ、人体に付着した放射性降下物などによって被爆したとしても不自然ではない」と認定。救護中に生じた下痢についても「被爆の急性症状として説明することも不可能ではない」と述べ、国側の「疲労や不衛生が原因」という主張を退けた。その後の貧血や急性腎臓炎などの病歴を踏まえ、「救護被爆の前後で健康状態に質的な変化があったとみることもできる」とも述べた。
しかし、結論としては森さんの肝機能障害と慢性腎炎について「原因を明らかにする的確な証拠はなく、被爆が原因とは認められない」とし、原爆症とは認定しなかった。
原告側弁護団は「判決は門前払いせず、健康被害の可能性を認めた。救護被爆者の認定に道を開くものだ」と評価した。

「救護被爆者」は、かなりの数にのぼっているはずです。かく言う私の祖父も、原爆投下後に救護のため広島市内に入り、その後、数年内に、おそらく原爆症のため亡くなったと聞いており、また、親戚にも、上記の記事にある方のように、広島市からはやや離れた場所で被爆者の救護にあたり、その後、やはり、おそらく原爆症で亡くなった人もいます。
核兵器の非人道性は、こういった被害者を生む、というところからも明らかであるように思います。
今後、訴訟による救済が進むとしても、こういった被害に遭い、既に無念の中で亡くなった人々が無数にいるという事実が消えることはありません。