前期修習がないことは,愛知県弁護士会がフォロー?

http://d.hatena.ne.jp/okaguchik/20080226/p10

管理人氏は、「信じられない状況」とコメントしていますが、私にとっては、それだけでなく、愛知県弁護士がフォローするということも信じられないですね。前期修習がなく、いきなり実務修習に入ることで弊害が生じているのであれば、それを是正すべきなのは、まず、司法研修所であり、また、法科大学院(これに対して批判めいたことを言うと、随分と「立派な教育を行っている」といった反発が寄せられるので、さぞ立派な教育がおこなわれている「はず」なのですが)でしょう。愛知県弁護士会ではないはずです。
制度設計の失敗の中で、まともな教育も受けられないまま実務修習に入ってしまう司法修習生がかわいそうだ、何とかしてあげたい、という善意は評価しますが、そこまで尻拭いをしていては身が持たず、また、事態はいつまでたっても是正されないということもよく考えたほうが良いでしょう。
こういった事態に陥ってしまっていることを見るだけでも、現在の法科大学院司法研修所へと連続する法曹養成制度が破綻していることは明らかなように思います。破綻した制度をいつまでも抱え込み続けるのではなく、思い切って見直し、改革することを真剣に考えないと、取り返しがつかないことになりかねず、既に、取り返しがつかなくなりつつあるのかもしれません。