司法修習準備予備校

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2008/09/prep-489a.html

町村教授のブログの上記エントリーで紹介されていましたが、最近はこんなことまでやっているんだな、というのが第一印象でしたね。

http://www.tatsumi.co.jp/shin/tokusetu/080723_sihou_syusyu/index.html

では、

新司法試験合格者に対して行われる新司法修習は、かつての導入修習(実務導入教育)がなく直ぐに実務修習に入ります。すなわち、実務修習で当然の前提としている基礎力は、法科大学院で取得済みであるという建前です。そのため、各法科大学院のカリキュラムや各個人の習得レベルに差があっても、修習までに自分の力で補わなければなりません。
昨今、司法修習生考試(いわゆる2回試験)の合格率の低下が伝えられており、大幅に期間が短縮され密度が増した修習への備えは是非とも必要です。

とあって、これは全くその通りですが、その「備え」を、法科大学院での教育でカバーして、予備校のようなところへは行かずに済ませるはずのところが、そうはならずに、こういった予備校の企画が現に存在しているというところが、空疎な理念や理想と、そういった空疎なものとは無縁な厳しい現実との間の大きなギャップを示していると言えるでしょう。
それにしても、法科大学院で多額の学費を払い、その上でこういった予備校にも通い、ということになると、経済的な負担が大きく、気の毒という気がします。昔、テレビドラマの「必殺」シリーズの冒頭ナレーションで、「金、金、金の世の中で」といった一節があったように思いますが、これでは、金、金、金の司法試験、司法修習であり、制度として根本的かつ致命的な欠陥を抱えていると言われても仕方がないでしょう。