法廷の検事 資料運びはなぜか風呂敷

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080111-00000924-san-soci

奥村弁護士のブログ経由で知りました。

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20080111/1200035883

私も、公判立会の際は、風呂敷で記録を包んで、重いのを我慢しながら運んだものです。

東京地検総務部によると、その理由は「便利だから使っています」と極めてシンプルだ。風呂敷を使えば複数で重たい資料を一まとめにして運べ、資料の大きさに合わせてサイズを調整できたり、裁判所に資料を提出した後に折りたたんで持ち帰れるといった便利さがあるという。
風呂敷は縦90センチ、横90センチと若干大きめなサイズ。市販はされていないが、東京地検では破れたりすり切れたりすると業者に発注する。素材は綿とポリエステルのものがあり、手触りは非常に気持ちいいし、ちょっと引っ張っただけでは破れそうにない丈夫な代物だ。色は紺色で右下に「東京地検」という白色のロゴ、中央には黄色い「五三の桐」が描かれ、四隅には黄色で抜いた中央と同じ桐模様がデザインされている。

ここに書いてあるとおりで、いまだに利用されている理由は、正にその実用性にあるでしょう。記録を運ぶ際、多いときは、積み重ねて1メートルくらいになる場合もありますが、大きめの風呂敷が2つあれば、50センチずつくらいに分け、両手に持って運ぶことも可能です。記録を提出すれば、帰りは風呂敷を折りたたんで身軽に帰れます。伸縮自在でもあり、これほど便利なものはありません。
私は、平成8年から平成9年にかけて、東京地検公判部にいましたが、部屋に備え付けの風呂敷がややすり切れてきて、廃棄されるところだったのを、担当の事務官に頼んで貰い受け、その後、退職するまで使っていました。ポリエステル製で、今でも持っていますが(念のため言っておくと、廃棄されるものを貰ったので私の所有物、ということで違法性はないと思います>検察庁)、今では使わないものの、見ると懐かしさを感じます。以前、検事が出るお芝居の小道具に、この風呂敷を貸してあげたことがありましたが、五三の桐が、検察庁、という感じでなかなか重みがあります。
バッジも貸与資料も、退職の際にすべて返還しましたから、私が検察庁にいたことが思い出せる品は、この風呂敷くらいです。結局、何だか寂しい話になってしまいました。