親子刑事、街走る…団塊退職 捜査の奥義伝授

http://www.sankei.co.jp/seikatsu/seikatsu/070407/skt070407001.htm

警察庁によると、19年春から始まった団塊世代の大量退職で、今後3年間で3万人以上の捜査員が入れ替わる。10年間でみると、約10万4400人が退職することになる。補充される新人警察官の早期戦力化は、急務の課題でもある。

これだけ大規模な世代交代が進むと、警察組織が持つノウハウをきちんと受け継いで行かないと、組織としての能力が大幅に低下する恐れが大きいでしょう。警察には、相当の危機感があると思います。
私は、東京で1年間、新任検事として勤務した後、3年間、徳島地検で「新任明け検事」として勤務しましたが、その4年間、特に徳島地検にいた3年間が、諸先輩からいろいろなノウハウを学ぶよい機会であった、と、振り返って思います。
当時の徳島地検の次席検事や3席検事は、後に大阪地検の特捜部長になった方々で、夕方、仕事が終わると、検察庁内でビールを飲ませてもらいながら、過去の事件の話や、捜査・公判の手法など、本には書かれていないようなことを教えてもらい、随分と参考になったものでした。
私自身は、その後、検察庁を辞めてしまったので、学んだことを組織の中で生かす機会は途絶えてしまいましたが、親身になって教えていただいた方々には、今でも感謝しています。
相次ぐ無罪判決など、検察庁に対する世間の目が厳しい状況にありますが、警察だけでなく、検察庁内においても、先輩から後輩への指導やノウハウの継承ということは、失敗や過誤を防止するためにも非常に重要ではないかと思います。