『司法試験合格者増』に現場悲鳴 『弁護士は十分』

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007100402053851.html

最近の相談、受任件数も「減少」が42・0%。「弁護士の需要拡大が望める分野の有無」では「ある」の22・9%に対し「ない」は39・7%で、訴訟案件や人口の減少などが需要先細りの理由に挙げられた。

私の場合、ブログが、自分の想定外で多くの人々の目に触れているということもあって、事務所に、相談、事件依頼、マスコミ関係者からの問い合わせ、取材依頼等々で、いろいろと電話があり、また、メールも舞い込んできて、受任件数はそれなりの水準で推移していますが、上記の結果を見ると、弁護士の増加が1人当たりの事件数減少へとつながってきつつある、という印象を受けます。
いろいろな話を聞いていると、私のように、検察庁ドロップアウトして40歳近くになって弁護士になったような「遅れてきた」人間が、できるだけITを活用し機動的に物事を進めようと、乏しい知識、能力をフル回転させて、日夜、励んでいる一方で、ごく最近に司法試験に合格し、まだ若くて前途洋々のはずの若者が、ITには無関心、巨大事務所に入って寄らば大樹の陰、といった後ろ向き、保守的な感覚でいる、という、奇妙な、一種の逆転現象のようなことが起きている、と感じることがあります。
既得権等にしがみつき、従来のパターンを踏襲するだけの、「左うちわ」の順風満帆な法曹人生を送ろうとしても、時代も環境も大きく変わり、それでは済まなくなっている、ということを、まず自覚する必要があるでしょう。