「最近の若手検事について」

http://d.hatena.ne.jp/curiousjudge/

若手検事の中に、公判立会が稚拙な人がいる、ということが指摘されていました。私に言わせてもらえれば、若手検事に限らず、ベテラン検事でも、稚拙な人は稚拙なままです。
以前、本ブログでも、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041031#1099230151

とコメントしたことがありますが、検察官の公判立会というものは、決裁官によるチェックもなく、弁護士のように複数で立会して他の弁護士の良い点を学ぶ、といった機会もあまりない(人手不足ということもあり単独で立会する場合が多い)ため、自分なりに工夫したり、謙虚に振り返って改善する、といったことを地道にやって行かないと、いつまでたっても稚拙なままになってしまう恐れがあるでしょう。
検察庁自体、最近は、裁判員制度導入といったこともあって、あわてて公判重視へ傾きつつあるようですが、伝統的に、捜査偏重、公判軽視、といった面が根強くあり、優秀と見込まれる人材は、特捜部を中心とした捜査畑に投入し、投入されたほうも、それを鼻にかけ、公判に疎いことを自慢げに語ったりする、といった傾向も根強く、そういった弊害は、一朝一夕には是正されないものかもしれません。
裁判員制度は、そういった弊害について、検察庁に対し、早急な是正を迫るものにもなるでしょう。