「ウィニー」情報流出、底なし 危機意識低く深刻 防止「個人の管理」頼み

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060316-00000000-san-soci&kz=soci

ただ、ウィニーの使用自体には違法性はないことから、「私用パソコンでは使用の自粛を求めている」という官公庁が多い。法務省の幹部は「基本的には職員個人のモラルの問題だ。しかし、流出に対する危機意識を一人一人に持たせることは必要」と話す。

私自身は、このような事態を招いた「責任」が、刑事事件として摘発した捜査機関にある、という見方はとっていないのですが、「歴史に、もし、はない」としても、刑事事件としての摘発がなければ、事態は大きく変わっていた可能性はあると、最近、感じています。
現在、上記のように「ウイニー使用自体に違法性はない」という見方がある一方で、日本国の警察庁長官自身が、

「警官のウィニー使用を批判 捜査資料流出で警察庁長官
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060309#1141914745

と、ウイニー自体を「法に違反するもの」と断言している状況があり、「うかつに触れない、やばいソフト」という認識が広く蔓延していると言っても過言ではないと思います(そこまでは、捜査機関、各種権利者の狙いが的中した、と言ってもよいでしょう)。
そういう中で(ここからが「誤算」の部分ですが)、正しい利用方法について適切な啓発も行われず、また、刑事事件としての立件、起訴がなければ何らかの対処を行ったはずの金子氏も動けない、という悪条件が重なり、現在の極めて深刻な事態を招いてしまっている、と言えるでしょう。
数少ない人間の、ちょっとした判断、選択が、歴史に大きな影響を及ぼすという、一つの事例ではないかと思います。