IBM自業自得? 個人情報11万件、何者かが再放流 ユーザーとの対立がドロ沼化

http://www.zakzak.co.jp/top/200901/t2009010931_all.html

同社は、このユーザーのプロバイダーを通じて内容証明を送付。刑事告訴も視野に、情報の削除と発信者情報(ユーザー個人の連絡先)の開示を要求した。
しかし、ユーザーは要求を拒否。他のネットユーザーからも「わざわざ個人情報を報告する必要はない」といった擁護の声が相次いだ。その余波として、今月7日までに11万件の完全版データがウィニー上に再流出してしまった。
完全版は、同社が監視を始める前にウィニー上に流通していたデータを取得した人物が再放流した可能性が高い。ネット上には「よくやった」といった声もあがっており、IBMの“逆襲”が火に油を注いだことになる。

こういった形で、一旦、情報が流出してしまうと、流出先で完全に消去する、ということが非常に難しくなります。日本では、「プライバシー侵害罪」といった犯罪構成要件はないので、上記のような「放流」「再放流」行為自体を、そういった面で犯罪として取り締まることは困難です。別の報道では、流出した情報中にIBMの社内文書があり、その関係での著作権法違反での対応も検討中、とありましたが、そういった手法は時々とられがちではあるものの、本筋とははずれた処理、という批判は免れないでしょう。
IBMとしても、何とか事態を収拾しなければ、ということで必死になっていたものと推測されますが、どうも裏目に出た面があったようで、今後、同種の事態が生じた場合の反面教師として参考にされる可能性もありそうです。